【正論】曽野綾子 「醜い日本人」にならないために
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/50494/
ライブドア事件や村上ファンド事件など、「お金さえあれば」という拝金主義が日本を覆っている現代は、「違法じゃなければ何をしてもいい」という人が多く、「他人よりも自分が大切」という感情が強く、人を「赦す」(ゆるす)気持ちが少ないような気がします。
急速に経済が良くなったとたんに、偉そうな事を言い出す日本の隣人を見てもわかるが、成金ほど他人に対する敬意が無く、赦す心も持たず、自分の主張を押し通そうとする。
Japan on the Globe-国際派日本人養成講座
国柄探訪: 「直き心」の日本文明
http://blog.mag2.com/m/log/0000000699/108501276.html
(一部抜粋)
■2.「バブル景気」が生み出す「精神のバブル」■
しかし、時代は昭和天皇のお気持ち通りには進まなかった。
大正10(1921)年、大正天皇のご病気により20歳にして摂政
宮となられた時、すでに日本国民は「精神のバブル」期に入っ
ていた。京都大学教授・中西輝政氏はこう述べる。
大正時代を以降を振り返ってみると、日本がおかしな方
向に進み出すのは「精神の膨張主義」に傾いたときであっ
た。それは、対外政策上の膨張主義よりも深刻なものであ
る。成功や繁栄のなかから生まれる、日本人の宿痾(しゅ
くあ、JOG注:持病)としての「精神のバブル」のことであ
る。それは必ず、過度の物質主義、性急な進歩主義、そし
て模倣の個人主義をもたらす。
大正時代、第一次大戦によって起こったバブル景気によ
り、日本人は未曾有の経済的豊かさに酔う。そして政治的
には、日露戦争の余韻が冷めやらぬなか、「世界の一等国」
として、さらにはアメリカやイギリスと「三大大国として
肩を並べた」と考えるようになった。この錯覚が、日本の
進むべき道を誤らせたのである。[1,p24]
この様子は、1980年代後半から1990年代初頭にかけて我々の
経験した「バブル景気」とそっくりである。当時、世界最強の
経済大国として、日本企業はありあまるカネに物を言わせてア
メリカの高層ビルや大企業を買いあさった。
そして未曾有の経済的豊かさから生まれた「カネがすべて」
という「過度の物質主義」、グローバリズム・ゆとり教育・フェ
ミニズムなど歴史伝統を無視した「性急な進歩主義」、家族や
共同体を軽視し「他人に迷惑をかけなければ何をしてもいい」
という「模倣の個人主義」。まさに「バブル景気」が、「精神
のバブル」を生み出していた。
■5.「直き心」■
国家を「和らげ調え」るためには、国民一人ひとりが「直
(なお)き心」を持たなくてはならない。他人を押しのけても
自分だけ豊かになりたい、とか、競争に勝つためには手段を選
ばない、というようなとげとげしい心では、社会の波風はおさ
まらない。
自分のことよりも周囲の人々への思いやりを大切にする、と
か、多少遠回りになっても正しい道を歩んで行こう、という
心持ちを多くの国民が持つときに、国は「和らげ調え」られる。
このように国内を「和らげ調えてしろしめす」ために、天皇
は国民の安寧をひたすらに祈る「直き心」の体現者でなければ
ならない、というのが、皇室の伝統であった。古来から天皇の
持つ「直き心」を「大御心」と呼んだ。
昭和20年9月27日、昭和天皇は占領軍司令官ダグラス・
マッカーサーと会見し、「私は、日本の戦争遂行に伴ういかな
ることにも、また事件にも全責任をとります」と述べた上で、
こう語られた。
戦争の結果現在国民は飢餓に瀕している。このままでは
罪のない国民に多数の餓死者が出るおそれがあるから、米
国に是非食糧援助をお願いしたい。ここに皇室財産の有価
証券類をまとめて持参したので、その費用の一部に充てて
頂ければ仕合せである。[「奥村元外務次官談話記録」,2]
これを聞いたマッカーサーは、次のように反応したという。
それまで姿勢を変えなかった元帥が、やおら立上って陛
下の前に進み、抱きつかんばかりにして御手を握り、「私
は初めて神の如き帝王を見た」と述べて、陛下のお帰りの
時は、元帥自ら出口までお見送りの礼をとったのである。
昭和天皇の「直き心」は、マッカーサーの心を揺り動かした
のである。
最近のコメント